東海北陸6県日中友好協会実務者 訪中団の中国訪問について

近年の日中間では、歴史認識や島問題など意見の相違もあり、必ずしも良好な関係とは言えなかった。地方間では、長年に亘り友好交流を苦労して積み上げてきた。国家間では、一つの言葉と小さな現象で逆戻りししまう。私たちは、このことを知らなければならない。その様な中でも大使館・領事館の果す役割は大きい。今回は、鄧徫駐名古屋総領事のご好意により中部六県の友好協会幹部が招待を受けて中国訪問となりました。わが県協会からは、松田山列副理事長、高橋健一常務理事と私の三名が派遣され、他の県からの15名と合流し18名が名古屋セントレアから北京、南京、上海を五泊六日で訪問することとなりました。私たちの過去の訪中では、秘書役や添乗員役での訪中が中心でありましたが、私は二年ぶりで大変意義ある旅となりました。
特に、私は最近の中国人民の嫌日感や背景はどうなっているのか?また、どうしたら解消し良好な関係に戻れるか、両国の体制の違いをどうして乗り越えられるかを冷静に見聞することができました。まず、名古屋空港では、鄧徫総領事が早朝にもかかわらず見送りをいただきました。最初の北京訪問では、到着の夜に「王秀雲」副会長主催の歓迎会で歓待を受け、中日からの随行添乗に「付博」中日友好協会交流部副部長、訪問先の雑誌社では「陳文戈」人民中国雑誌社社長、「王衆一」編集長の丁重で暖かい受入による歓迎を受けました。これらで個人的な心配は無くなり、その後は静かに見聞することとなった。最初の視察地、盧溝橋近くで政府機関の幹部の研修風景を目にしました。わが国では、あまり目にしない風景であったが、日本と違う中国での国家の対応をみました。また、日本では北京での大気汚染も心配していましたが、国等による最近の汚染規制等で心配は無かった。次に中国での新幹線にて江蘇省南京市を訪問し、「柏蘇寧」江蘇省対友協会長、「蔡錫生」同副会長の会見と歓迎宴があり「孫文」遺跡の見学と江蘇省人民政府への表敬がありました。江蘇省や南京市は、名古屋市や金沢市と姉妹友好都市関係でもあり当事者達は大変親しく友好を確認していた。国家間はどうであれ、友好都市関係では確かな友好気運は強固で変わらないことが続いていると実感した。また、最近の「南京虐殺記念館」も視察しましたが、最近は日本軍国主義だけでなく、被害にあった中国人とその家族たちを丁重に表示されていました。私は、父が南京事変に関係したもとして少し安堵することができました。今回の中国訪問では、マスコミの報道だけでなく自分の目で実際の中国を見聞すれば、人と人の心がかよい確かな友好関係が続くと思われた旅でありました。お世話になった「名古屋総領事館」、「中日友好協会」、「江蘇省対友協」また、中部6県の幹部の皆さん本当にありがとうございました。

専務理事 豊岡 北士